プロフィールムービーを友人に頼む前に絶対に知っておいてほしいこと
私は、これまで友人たちの結婚式のプロフィールムービーの制作を数多く行ってきました。晴れの日のお手伝いができることは光栄ですし、何よりも友人が喜ぶ姿を見てがんばって作って良かったなあと心から思います。
ただ、そうじゃない場合もありました。どちらが悪いということではなく、お互いの認識が甘かったせいで、満足のいくものに仕上げられなかったこともあります。私は時間的・精神的に負担になり、その上費やした作業量と必ずしも比例しない友人への満足度…。
もし今、プロフィールムービーを友人に依頼しようと思っている方は、その前にこの記事を読んでほしいです。
友人に依頼することが絶対だめなわけではありません。より良いプロフィールムービーに仕上げて、友人にも喜んでお手伝いしてもらい、何よりあなたの結婚式を素晴らしいものにするために、事前に把握しておいてほしいことをまとめています。
ほとんどの場合は頼まない方が良い
「友人に依頼する前に絶対に知っておいてほしいこと」とは言っていますが、本当はほとんどの場合、友人に頼まない方が良いと思っています。
安く済むという誤解
お金の問題じゃなくて友人に作ってもらえるという気持ちが嬉しいからです!…とは言っても、「安く済みそう」という一面も少しは期待すると思います。
式場で頼むと10万円以上しますし、持ち込み料がかかっても友人に依頼して2〜3万円のお礼をお渡しすれば経済的に正直助かるなあという気持ちは少なからずありますよね。でもこれ本当に誤解です。安く済みません。
費用だけのことを言っているのではありません。出来栄え・かかった時間・費用、この三つのバランスを考えたとき、割りに合わない結果になることが多いのです。
「プロみたいな出来栄えは求めていなくて簡単なもので良いから」「そんな時間かけなくてもいいから」ともし今思ったなら、危ないです。そのままの感覚で依頼すると後悔することになるでしょう。
プロみたいな出来栄えは求めていないからという見当違いな感覚
プロみたいな出来栄えってどんなイメージがありますか?
かわいいイラストがあって、なんかすごいアニメーションがあって、おしゃれな感じで、オリジナリティに溢れてる感じ?…でもそんな高い技術力が必要で凝ったものを友人に求めるのは難しいから、それなりなシンプルなので良いから!のように思っていますか?
「プロみたいな出来栄え=高い技術力がある」は間違いです。センス・動画編集ソフトの扱い・長年の経験などは、たしかに大事な技術ですが、もっとも重要なのは「あなたの満足のいくプロフィールムービーを理解できるか」ということです。
好みでないものが出来上がって当たり前
プロであれば、あなたの抽象的な希望イメージから、本当に求めていることを探り出し、ときにはアドバイスもしながら満足度の高いプロフィールムービーを作ってくれるでしょう。
この作業は単なる動画編集ソフトの使い方などとはまた別の技術が必要であり、本当はプロでも難しいところです。それを専業としていない友人であればなおさら難しく、あなた好みでないものが出来上がります。
それでも本当に何でも良いんだと思っている場合、パワーポイントに写真を貼り付けてスライドショーにして音楽を流せば良いと思います。もしそれが嫌だと感じたなら、具体化されていないだけで、あなたの中に希望イメージが必ずあります。
あなたの作業時間と負担が増える
時間の話をします。友人の制作時間ではなく、あなたの作業時間です。制作を依頼さえすれば、あとはお任せすれば出来上がると思っていませんか?制作作業は友人だけでなく、あなたも一緒にするんです。その認識がないと思った以上に時間を費やした結果、負担が増えます。
プロフィールムービーの制作は、おおまかに以下の流れとなります。
- 希望イメージの伝達
- 写真の用意
- BGMの用意
- 文章の用意
- 制作
- 内容の確認
- 修正の依頼
- 修正
- 修正内容の確認
- 完成版の書き出し
太字で示しているのはあなたの作業です。友人の作業は簡略化している部分もありますが、あなた自身も意外とやることがあります。
「でもこれって、友人に依頼しなくても、自作した場合や業者に外注した場合でも必要な作業でしょ?どうせやることなんだし一緒じゃない?」って思いましたか?違います。一つ一つの作業にかかる負担が明らかに変わります。
1) 友人に依頼する場合
まず希望イメージの伝達に、参考になるサンプル動画をいくつか集め、「出だしはこんな感じで、ここはこのキラキラしたのと同じようなの付けて、この切り替えはふわっとした表示にしたくて…」という風に伝えていきます。
上手く伝えられますか?また、上手く伝えられてると思っても違う解釈をしているかもしれません。それとも友人に、いくつかテンプレートの中から選ぶから提案してって言いますか?友人も希望イメージが定まっていないのに少し困っちゃいますね…。
写真・BGM・文章の準備は本当に大変です。でもこれらを用意しなければ制作を開始できません。実家から幼少期の写真を探してスキャンして、まだ時間あるじゃんって用意しない彼を説得し、使用する音楽の著作権に問題がないか調べ、文章を一つ一つ用意する…。
そのような苦労ののち、ムービーの完成を楽しみに待ち、いざ友人が制作したものを送ってきました!「……あれ…。なんか微妙…。こういうキラキラじゃないし、全体的にもしょぼいっていうか…。でもせっかく作ってくれたから言いづらいなあ…。」悲しいですね。
2) 自作する場合
自作する場合はもう好きなようにできます。自分のしたいデザインイメージのまま作成し、修正したいと思ったら何度でも。
動画の編集ソフトにも色々ありますが、無料のソフトや安価なソフトがあり、初めてでも使いやすい上におしゃれなムービーが作成できるソフトがあります。敷居が高いと思っている人は、お試し版などありますので、一度触ってみると良いと思います。本当に簡単ですので。
3) 業者に外注する場合
業者は本当にプロですから、希望イメージを確実に引き出すために打ち合わせやヒアリングシートなどを使い、丁寧に確実に進めます。最初から認識が合うようテンプレートから選ぶのも多いですね。
写真や文章は、専用キットや専用のマイページからスムーズに提出できたり、期限に厳密ですから、彼を急かす理由付けにも役立ちます。音楽の使用権も代行で手続きしてくれたり、著作権に問題ない音楽を用意していたりします。
仕事ですから修正依頼に遠慮も必要ありません。完成したムービーが希望イメージとかけ離れていることはまずないでしょう。
関係の薄い友人や知り合いに頼むのだけはやめた方が良い
色々なところで制作を引き受けていると、友人の友人(=他人)や、今まであまり話したことがなかった職場の人からお願いされることがあります。これは今ではお断りしています。どうしてもの場合は動画の制作方法だけ教えることにしています。
なぜかというと、友人とは違ってよく知らない人の希望イメージを把握するのが大変ですし、正直知らない人にそこまでモチベーションが上がりませんでした。依頼者からしても知らない人に頼むこと自体、節約目的というのが見え透いていますからね。そしてそれはそのままムービーの出来栄えに影響します。人間ですからね…。
このような場合は頼んでも大丈夫
友人へ依頼することにかなり否定的なことばかり記載しましたが、絶対だめなわけではありません。以下のような場合はお互いに満足度の高い結果になると思います。
1) その友人に制作してもらうこと自体に価値を置いている場合
深い友人関係が築けていて、「その友人に制作してもらうこと自体に意味がある!」という場合は満足度の高い仕上がりになります。
友人も喜んでほしいのでモチベーションが高いですし、あなた自身も、一緒に作り上げよう!という気持ちになり、少しくらいイメージと違っていても譲歩できる余裕ができ、上記の懸念事項をカバーするだけの歩み寄りがお互いにできるからです。
私自身、数多くの制作をこなしていてもプロではないので、業者のものに比べると見劣りする部分はあると思います。でも、友人は「私が制作したこと」に対して喜んでくれて、相場よりはるかに高額なお礼や、私の趣味嗜好に合わせたプレゼントを用意してくれたこともあり、見返りと求めていたわけではないのですが、その気持ちが嬉しかったなあという思い出があります。
一緒に話し合ったり、同じ時間を共有したり、お互いに感謝の気持ちを持てる、そのようなことが築ける関係であれば、友人に依頼することに大きな意味があると思います。
2) 本当の意味で何でも良いと思っている場合
何でも良いと自分では思っているが本当は「具体的なイメージができていない場合」があります。
確認する指標としては、「パワーポイントに写真を貼り付けてスライドショーにして音楽を流したもの」がたとえ出来上がっても納得できる場合は大丈夫です。友人にでも誰にでも頼みましょう。もしそれが嫌だと感じたなら、具体的なイメージができていないだけです。
3) 友人が結婚式の動画制作を仕事にしている場合
この場合は、仕事としてお願いすれば問題ありません。でも仕事としてなので、相応の金額をお支払いする必要があります。友人関係だとやりづらいことも出てきますので、それなら普通に一般の業者に外注する方が気楽で良いと思いますけどね。
友人に頼む場合の心構え
それでも友人に依頼することにした場合、上記をふまえ、以下の点を心構えとして持っておけば安心です。
- 安くしたいと思っている場合、費用対効果では必ずしもそうならない場合があることを理解しておく
- 希望イメージを伝えるためにあなた自身が要望を事前にまとめるなどの工夫が必要
- 制作を依頼するのではなく、あなたも一緒に作る認識でいること
- 写真・BGM・文章などの素材は余裕をもって準備しておくこと
- 出来上がりが希望イメージと違っても納得できること
- その友人に依頼すること自体に意味があると思えるかどうか再確認する
まとめ
「その友人に制作してもらうこと自体に意味がある!」という場合以外は、自作するか業者に外注するのをおすすめします。
自作するなら
最近の動画編集ソフトは、無料ソフトや安価なソフトがあり、初めてでも使いやすい上におしゃれなムービーが作成できるものも増えました。もし自作も視野に入れている方は、以下の記事を参考にしてください。
業者に外注なら
業者もキャンペーンや割引きなど活用すれば安く品質の高いものを制作してくれます。業者に外注する場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
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